【日活ロマンポルノ】団地妻 昼下りの情事(1971)|主演:白川和子

──昼下がりの団地、カーテン越しの光が白い肌を照らす。
女はまだ若く、飢えていた。
最初のロマンポルノが描いたのは、欲望ではなく“孤独のぬくもり”だった。

🎞 映画DATA

  • 公開年:1971年11月20日
  • 監督:西村昭五郎
  • 主演:白川和子/南条マキ/美田陽子
  • 上映時間:64分
  • シリーズ:団地妻
  • メーカー:日活ロマンポルノ
  • ジャンル:人妻・主婦/オナニー/成人映画/おもちゃ
  • 配信品番:141nkt042
  • 黒猫品番:001
  • 平均評価:★★★★☆(4.0)

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※本レビューは成人向けフィクションを文化的・文学的視点から解説しています。

🐾 黒猫レビュー

【1】欲望の代名詞、「団地妻」という神話。

1971年、日活が新たな旗印として掲げた“ロマンポルノ”シリーズ。その第一弾を飾ったのが本作『団地妻 昼下りの情事』である。
白川和子が演じるのは、夫に満たされぬ人妻・律子。隣家の主婦から電動マッサージ器を借り、昼下りの孤独に沈みながら快楽を知る──という大胆な設定は、当時の日本映画界に衝撃を与えた。

【2】白川和子、“ロマンポルノの女王”の誕生。

白川の演技は、肉体を晒しながらも決して卑猥ではない。欲望の演技に“悲しみ”を宿らせ、観る者の感情を翻弄する。
売春に足を踏み入れてゆく律子の表情は、快楽よりも空虚を語っている。これこそが、のちに「ロマンポルノ=叙情のエロス」と呼ばれる所以だ。

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【3】団地の影と、昼の光。

西村昭五郎監督の映像は、淡い昼の光と団地の陰影を対比させ、女の孤独を可視化する。狭い部屋、カーテン越しの逆光、鏡に映る裸身──すべてが構図として美しい。
欲望を描きながらも、画面には常に“品格”がある。それは、後のエロス映画にはほとんど失われてしまった美学だ。

【4】ロマンポルノは、女の声だった。

高度経済成長の陰で、主婦たちは“自由と退屈”のはざまにいた。団地という新しい共同体が、孤独を生み、欲望を生んだ。
ロマンポルノの幕開けは、女が社会と家庭の狭間で“自分の体を取り戻す”運動でもあったのだ。


黒猫のまねき

「女が堕ちたのではない。時代が彼女を堕としたのだ。」

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団地妻 昼下りの情事

エロスとは、女が“寂しさ”を演じるための仮面である。

黒猫深夜映画館

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黒猫のまねき

「また夜が来たら、ここで逢いましょう。」

団地妻 昼下りの情事 1971

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