【日活ロマンポルノ】女校生レポート 夕子の白い胸(1971)|主演:片桐夕子

──セーラー服の下に眠る、目覚めきれない欲望。
純潔と背徳のあいだで揺れる少女の白い胸に、
昭和ロマンポルノは“性の寓話”を見つけた。

🎞 映画DATA

  • 公開年:1971年12月1日
  • 監督:近藤幸彦
  • 主演:片桐夕子/山岸恵美子/森田蘭子
  • 上映時間:71分
  • シリーズ:──
  • メーカー:にっかつロマンポルノ
  • ジャンル:成人映画/レズビアン/乱交/セーラー服/女子校生/ハイビジョン
  • 配信品番:141nkt134
  • 黒猫品番:004
  • 平均評価:★★★☆☆(3.0)

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※本レビューは成人向けフィクションを文化的・文学的視点から解説しています。

🐾 黒猫レビュー

【1】少女の胸に宿る“曖昧な春”を描いた映画。

『女校生レポート 夕子の白い胸』は、ロマンポルノ初期を代表する「未成熟なエロス」の記録だ。 片桐夕子が演じる夕子は、清純でありながら、どこか危うい好奇心を抱えた少女。 教師への淡い憧れと、抑えきれない性衝動が交錯する彼女の姿は、1970年代の日本社会がまだ“性”という言葉を口にすることをためらっていた時代の象徴そのものだった。

【2】バレー部の合宿──性の目覚めと喪失の予感。

物語前半、バレー部の合宿で夕子が雨に濡れる場面は、近藤幸彦監督の映像美が際立つ。 教師・石田に抱かれて暖を取るその瞬間、夕子の中で“恋”と“欲望”が交わる。 しかしそれは幸福ではなく、これから訪れる「純潔の終わり」の予兆として描かれる。 この静かな残酷さが、他の学園エロスとは一線を画す所以だ。

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【3】少女たちの“レズビアン・パーティー”という地獄。

真弓の家に誘われ、レスビアン行為を強いられる夕子。 その描写は刺激的である一方、決して快楽的ではない。 カメラは少女たちの身体よりも、「嫌悪と混乱に揺れる表情」を長く映す。 近藤監督の視線は、女の肉体を性的な対象としてではなく、“社会の犠牲”として描いている。 このアンビバレンスこそ、ロマンポルノ初期の真骨頂である。

【4】救いのないラスト──“白い胸”の意味。

石田のもとへ向かうエレベーターで、夕子は暴行を受ける。 この場面は暴力的でありながら、どこか象徴的だ。 狭い密室、上昇する箱、そして壊される少女の純潔──。 それはまるで、昭和という時代が“女の心”を押しつぶすメタファーのようだ。 終盤、夕子は約束の場所に現れない。彼女の白い胸は、もはや誰のものでもない。 純潔を失っても、魂だけは自由でいたい。──そんな祈りが静かに残る。


黒猫のまねき

「少女が失ったのは純潔ではない。
信じる心そのものだった。」

🎬 視聴案内
※配信状況は掲載時点。最新情報はリンク先でご確認ください。

エロスとは、社会が少女から奪った「未来」の代償である。

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黒猫のまねき

「また夜が来たら、ここで逢いましょう。」

【日活ロマンポルノ】女校生レポート 夕子の白い胸(1971)|主演:片桐夕子

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